羅紗」系統(小葉) 写真は「晟陵」
◎「おもと」は、漢字で「萬年青」と書き、
  見事にその特質を表わしています。


四季を問わず、豊かで強靭な緑の「葉姿」を見せてくれる「おもと」は、古くは
薬草として使われ、また、緑が絶えない強さにあやかり憧れて、新居への移転
(俗に言う引越しおもと)、結婚、出産など祝い事に贈り物として使われるように
なりました。

また、徳川家康が江戸城入府の折り、3本のおもとを携えたという故事にならい、
そして、長きにわたって国を治めたことから「縁起の良い植物」として各地で
「引越しおもと」としての習慣が残っています。

◎深い緑の葉、整った容姿、縞柄、虎斑の冴え。

葉芸として繊細なガシ竜の現れ方、葉の折り下げ具合、地合と呼ぶ葉の表面の
質感や紺地の深さなどを鑑賞します。(次ページに続く 葉姿  葉芸   )

江戸時代から伝わる「おもと鉢」は、楽焼と言われる柔らかな焼きで、黒の釉が
基調ですが、明治初期に優れた絵師によって、鉢の形と模様に稀有なものが作
られ(錦鉢)、展示会には定番となって用いられています。鉢のいろいろ


◎「おもと」は日本原生の植物です。

野生おもとの変わったものを見つけ出し、それらの実生や交配育種によって多くの
品種が作り出され、世界に誇る園芸植物に発展しました。

学名:ロ-デア・ジャポニカ (Rohdea Japonica)
スズラン科 オモト属 根茎(芋)をもつ多年草植物。

原生地:本州(日本海岸の能登半島以西、太平洋岸の宮城県金華山以南)
四国、九州の海岸沿いの山地。
日本名:オモト(万年青)。
別名:いわらん、ししのくびき、老母草、辛抱草、縁起草など。


今日、園芸植物として注目を集めている「おもと」は、長い歴史(人工交配技術)の
中で選別されてきた特長のある品種で、その数は五百種以上に及びます。銘鑑


●日本おもと協会では、おもとの大きさから三種の系統に分類
しています。


・葉長5㎝前後の凝縮された形に力強さが現れる「小葉(こば)=羅紗(らしゃ)系」。

・葉長20㎝前後で瀟洒な味の「中葉=薄葉(うすば)系」。

・葉長30~40㎝の雄大な姿の「大葉(おおば)系」。
薄葉」系統(中葉) 写真は「濱飾」
大葉」系統 写真は「鷲高隈」
「おもと」とは

「おもと(万年青)」の種類は
三つの品種に大別されます